はじめに

昨今、情報技術の躍進のおかげで、私たちはその場所に行く前に、予めその場所の情報、そこまでの道筋を知ることができるようになった。本来その場所に行かなければ得られなかった情報を手のひらの小さな端末から得られる時代になったのだ。しかし、その窓枠越しにみる景色は本当の景色と言えるのだろうか?

私たちは情報は移動する距離に比例すると考えている。目的地までの往復の経路で得られる情景。そして時間と共に変化する心情。それは、その瞬間にしか得られない唯一無二の情報である。それは、どこか人と会うことに似ていて、自らの足で確かめなければ得られないものではないだろうか。

この世界に時という尺度がある限り、物事は同じ状態を保ち続けることはできない。それはこの世界が常に変化(進化、退化)していることを意味する。ゆえに、真の意味で体験を「共有」することはできない。

だからこそ、私たちの情報が、その場所に足を運んでみたいと思える、ことづくりの成因となり、その体験に「共感」を得られるよう、自らも旅を続け、新しい情報を得てはその魅力を伝えていける存在でありたい。

 

cooli.spaceの名について

テーマである、地球からのいざない。旅のフィールドである「空、海、陸(くう、うみ、りく)」を読みで略して模したのが「くーり(クーリ)」です。今はまだ、気軽には行くことができない「宇宙」の意味を持つ「space(スペース)」をドメインとして、旅のフィールドの未来(可能性)を表しています。