潮入の池と映り込む都会

街歩き(浜離宮恩賜庭園)

今年は暖冬で桜の花もお早い目覚め。陽気も良くなり、お出かけ日和にもかかわらず、世間のムードは未だ冬のように感じられます。今回は一年前の同じ季節、19年3月に浜離宮恩賜公園を訪れたときのこと。汐留や築地からのアクセスも良い、前回に引き続きの都会のオアシスです。

浜離宮恩賜庭園

浜離宮恩賜公園は将軍家鷹狩りの場所であったところを甲府藩別邸その庭園として江戸時代に造成され、幕府、明治維新後に宮内省所管を経て、戦後東京都に下賜され、一般公開された都立公園です。築地寄りの大手門橋手前には旧浜離宮庭園の沿革が書かれた看板と石碑があります。

庭園には徒歩で各最寄り駅から5~10分程度で到着できます。入り口は石碑のある大手門 (築地、新橋方面) を含め、3ヶ所あり、他は中の御門(浜松町、大門方面)、水上バス発着場です。入園料は300円(20年3月現在)で訪れた際は中の御門から入園しました。

園内は海辺に作られた庭園とは思えない程の広さで、三方取り囲むようにオフィスビル群がそびえたっています。曇り空ではありましたが、時は桜の頃、中の御門近くにも桜の木があり、ビルを背景に誇らしげに咲いていました。また、水面に映るビル群や空を羽を使わず飛ぶ水鳥の姿が見られる潮入の池は、潮まじりの春の風を感じられるスポットです。

対岸に停泊していた都の視察船(新東京丸)や背後の倉庫街。所々、現実的な景色が目に入るところが、都会らしいですが、庭園内にはそれを忘れさせるほどの様々な植物が植えられており、春にしか訪れたことがないのですが、季節ごと違った表情を見せてくれるようです。
余談ですが、都の視察船は申し込めば東京湾の見学ができるようで、写真の船は新しい船の置き換わるとのことで…。現時点では引退しているような。


様々な木々、花々

桃に桜、色鮮やかな花々を園内随所で見ることができ、お花見としては豪華な競演とでも言いましょうか、北寄りにあるお花畑には菜の花が満開でした。


様々な野鳥たち

花とともに見どころなのが、園内様々な場所で見ることのできる野鳥。身近な鳥から、街中では見ることのない水鳥など、多くの種が羽を休めています。

水鳥は渡り鳥のようで、羽を休めるホシハジロや、特徴的な額の模様をもつオオバンの優雅な泳ぎを見ることができました。オオバンは水面をのぞき込んでいるように見えるので、魚を探しているのでしょうか。

陸を眺めれば、広場をちょこちょこ、茶色と黒斑点を纏った模様が特徴的なツグミが歩き、土のなかに潜む虫を探しているようす。警戒心が強いようで、なかなか近くに寄ることができず、ようやくAPS-Cの200mmのズームで綺麗に収めることができました。そんなようすを眺めるように、お馴染みのカラスが庭園内の様子を鳥瞰しています。

その他、草むらに潜むように食事をするムクドリの群れ。丸っこくて黄色いくちばしがチャーミングな彼らですが、他と変わらず警戒心が強く、草むらのなかを右へ左へと動き回るため、なかなかカメラの焦点が合わず手を焼かされました(食事中おじゃましているのは私ですが…)。

浜離宮恩賜庭園の野鳥たち

帰り際、景色に溶け込むスズメを見かけ、一枚。そして、都会のオアシスを抜け出し、再び街の中へと戻りました。

庭園の季節の花々に鳥たち。今年も見頃でしょうか。また、行きたいなと。そして、他の季節に訪れた事がないので、春以外にも。庭園の近くには浜松町駅海寄りに旧芝離宮庭園、北寄りに築地場外市場や築地本願寺など、他の見所もありますので、お近くを散策の際に訪れてみてはいかがでしょうか。


なお、掲載している情報は旅行当日(2019年3月)の情報のため、ご覧いただいた時点では異なる場合がございます。ご旅行の参考とする場合(特に交通機関やイベント等)は事前に確認の上、検討をお願い致します。
同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。

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