駿河湾フェリー

駿河湾の旅

今回は2018年10月、伊豆方面にふらり旅に出たときの情報です。

伊豆半島の西側に広がるのが駿河湾。伊豆半島には温泉、海、山。いろいろ見どころがありますが、今回は駿河湾を航行する駿河湾フェリーをメインに巡ってみました。

▲ルート周辺地図

特急「踊り子号」

まず、伊豆までの足として選んだのが、列車。えきねっと(JR東日本)で特急券を当日手配し、駅へと向かいました。
都心から伊豆方面へ。特急としては珍しい15両で運転している踊り子号(乗車したのは105号)は185系(1981年デビュー)で今では珍しくなった国鉄時代の車両。前方の10両は伊豆急下田(途中、熱海で伊東線方面へ)行き、後方の5両は修善寺行き。三島までの特急券を購入したので、後ろの編成に乗車しました。しかし、車内は人もまばら、車内販売も無いとのこと。駅で飲み物などを購入しておいて正解でした。乗り心地が決して良いとはいえませんが、どことなくノスタルジックな185系の踊り子号は駅を出て、街をすり抜け、海沿いを走り、トンネルを抜けると一時間半ほどで三島駅に到着しました。
三島駅はホーム途中に連絡線のポイントがあるため、通過時に車体が当たらないよう、一部が削られています。そんな珍しい光景を見て、伊豆箱根鉄道(駿豆線)への連絡線(渡り線)を走る、5両と短くなった踊り子105号を見送りました。


三島駅~三嶋大社

改札を抜けて、まずは窓口にて「富士山満喫きっぷ」を購入。富士山満喫きっぷ(JR東海)は同社線の熱海駅~静岡駅間の他、周辺路線および伊豆箱根鉄道(駿豆線)他が一日乗り放題というお得なきっぷで、価格は3070円(18年10月現在)。そして、今回の通り道、駿河湾フェリーも含まれています。
購入後は電車には乗らず、駅前から三嶋大社まで徒歩。所要時間は10~15分程度、途中に楽寿園(市立公園)の門を見て、富士山の雪解け水が源水の三島の水が飲める場所を通り過ぎ、鴨の泳ぐ小川沿いを歩いて行くと三嶋大社の祓所神社側入口に到着です。

七五三や結婚式などで境内は賑わっており、本殿前には行列ができていました。少々時間はかかりましたが、お参りを済ませ、有名なキンモクセイの木を見に。樹齢1200年を越えているそうで、キンモクセイでは唯一の天然記念物。二度花を咲かせて香りが楽しめるとのことでしたが、残念ながら当日は花も香りもありませんでした。そして、恒例の御朱印をいただきに社務所へ。境内で売られている「福太郎(あんこのついた草餅)」をお土産として購入し、最寄りの三島田町駅へ向かいました。

※キンモクセイの開花について、後日、WEBページで確認したところ、今年は少し早いようで、二度目も9月下旬ころまでだったようです。


三島田町駅~修善寺駅

三島田町駅でようやく、三島駅で購入した富士山満喫きっぷの出番です。自動改札は使えないようなので、窓口で係員に見せて入場。利用した伊豆箱根鉄道(駿豆線)は単線で、乗務員室の窓越しに一枚撮りたくなる大場駅~伊豆長岡駅間の直線、その左右に広がるのどかな田園風景が印象的。途中には韮山反射炉や伊豆長岡の温泉など、立ち寄るところはあるのですが、時間の都合により今回は一気に終点の修善寺駅まで進みました。

修善寺に到着。下車後、ホームにて東京行きの踊り子号を見送り改札外へ。踊り子号の由来である、川端康成の伊豆の踊子。物語では天城峠方面に向かいますが、今回は天城越えはせず、西を目指します。

次の目的地土肥方面のバスの出発時刻まで時間があるので、ここで昼食と散策。修善寺という駅名なので、近くに修禅寺があるのかと思いきや、温泉街と同じく駅から1km以上あるようで断念。駅周辺軽く散策し、長居もできないため、駅ナカのそば屋にて名物?の椎茸そばをいただきました。


修善寺駅~土肥港

昼食を済ませ、東海バス(新東海バス)修善寺~松崎(W30系統)に乗車しました。この区間のバスは1時間に1~2本ほどで、運賃は1,350円。修善寺の駅前(改札出て左手口より左方向)にバスの案内所兼乗車券売り場があります。

バスは駅を出てから山を越え、土肥温泉を通り、1時間ほどで土肥港バス停に到着しました。次に乗船する駿河湾フェリーは1日4往復、ターミナルの入口には県道223号線(ふじさん)の標識。バス停から200mほど歩き、待合室の受付で富士山満喫きっぷ提示して、乗船カードを受け取ります。清水港からやってきたフェリーが接岸。船名も「富士」です。対岸からの乗客の下船が終わり、乗船し、定刻通りの出港となりました。


土肥港~清水港

出港し、伊豆半島が徐々に遠くなっていきます。天気も良く微風、海も穏やかでしたが、沼津方向を望むと、期待していた富士山は輪郭すら見えません…。待合室にも富士山は見えないと書いてありましたが、視界は良くなく、新東名がうっすら見える程度。代わりでは無いですが、船上に設置されている、静岡県道223号線の標識と富士山をイメージしながら穏やかな海を眺めることに。太平洋側は穏やかな海面、遠く見える水平線、雲は多いもののうす橙色に染まる海に薄明光線が射す光景は幻想的でした。

1時間ほどで対岸の清水港付近、終始富士山は見えませんでした。しかし、清水港入港時に船体の割に妙に背の高い船が停泊していると思ったら、地球深部探査船「ちきゅう」。偶然ではありましたが、目にすることができて良かったです。船は港に入ると速度を落とし、接岸。清水港に到着です。清水港では清水駅までの無料送迎バスがありましたが、利用せず、会場から見えた観覧車の方に歩いてみました。


清水港~清水駅、それ以降

船から見えていたのはエスパルスドリームプラザという商業施設で、お土産売り場や飲食店の他、映画館やちびまる子ちゃんランドもありました。連休最終日だけあって、多くの人々で賑わっていました。
少し建物内を散策した後、歩いて駅まで向かおうかと思いましたが、ここからも、無料送迎バスが15分間隔(休日)で運行されていたので、乗車して清水駅に向かいました。

時間があれば、同きっぷで、清水港ベイクルーズや日本平ロープウェイなど利用できるのですが、辺りが徐々に薄暗くなってきたため、寄り道はせず清水駅から電車で帰ることに。再び、富士山満喫きっぷを利用します。清水駅で踊り子号に比べてとても短い、特急「ふじかわ」を見送り、熱海行きの211系で熱海まで。すっかり暗くなった熱海駅で今回の駿河湾の旅も無事終了です。帰りは踊り子号でなく、乗り過ごしたら危ない、宇都宮行き普通グリーン車(行きの踊り子号はガラガラでしたが、こちらは小田原付近でほぼ満席)でゆっくり帰路につきました。

今度は富士山がばっちり見えるときに。


同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。

時刻表や運賃等は下記の運行会社のウェブページをご確認ください。

富士山満喫きっぷについて(JR東海)
http://railway.jr-central.co.jp/tickets/fujisan-mankitsu/

東海バス
http://www.tokaibus.jp/

駿河湾フェリー
https://www.dream-ferry.co.jp/index.html

地球深部探査船「ちきゅう」
https://www.jamstec.go.jp/chikyu/j/

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