蔵王(宮城県側)

秋の南東北の旅

今回は2018年11月3、4日にふらり秋の南東北へ旅に出たときの情報で、決めたのは旅立つ2日ほど前ですが、幾度か立ち寄るチャンスはあったものの、行程の関係やニアミスで逃していた目的地2つ(塩竈神社と峠駅)に立ち寄る、秋を感じる旅です。

▲ルート周辺地図(宮城県)


常磐道経由にて

東京を出発し、ナビゲーションに従い、渋滞を避けるため途中まで国道6号を北上。柏ICより常磐道を利用しました。今回はツーリングプラン(東北道・常磐道・磐越道コース)を利用しました。ツーリングプランはETC搭載の二輪車を対象した割引プラン(NEXCO)で、地域ごとにコースが設定(2018年は13コース)されています。行程は2日間(同プランは3日間)で、その予定ルート(同プランは常磐道は相馬IC、東北道は福島飯坂ICまで)をすべて網羅していませんが、途中乗り降りもでき往復だけでもお得なため利用しました。18年は11月30日まででしたが、来年のツーリングシーズンも設定されるでしょう。高速に乗り、茨城県内、常磐道からの景色を眺めながら、幾つものICを通り過ぎ、昼前に湯ノ岳PAに到着しました。


いわき観光(白水阿弥陀堂、塩屋埼灯台)

以前、夜間に東北から東京に戻る際、常磐道で通り過ぎただけのいわき。今回は日も高い位置にあるので立ち寄ってみました。あくまで通過地点、事前に観光地も場所も考えていなかったため、休憩で立ち寄った湯ノ岳PA(下り)の案内看板を見て、即席で決めてみました。

まず、いわきICで降り、福島県内唯一の国宝建造物という、白水阿弥陀堂(願成寺阿弥陀堂)を訪ねました。街並みに紛れるように、山に囲まれ、落ち着いた雰囲気の庭園が広がっています。受付で拝観料を納めると堂内の見学も可能(訪れた日は8:30~15:30)です。庭園には鯉や鴨が泳ぎ、夏は古代ハス、秋は紅葉や紅葉のライトアップなど季節によって違った景色が楽しめそうです。

駐車場では地元のパン店の出店があり、名物「玄米パン」なるものが売られていたので、昼食代わりに購入。何となく、まんじゅうが大きくなったような見た目であんまんのように温かく、でも、もちっとした食感でした。糖分を補給し、再びいわき市内を走り、次は海を目指します。

トンネルを抜け、前に灯台を望む海岸沿いの新しい道路を進んでいくと、灯台の駐車場に到着です。灯台への入口にはのぼり旗が立っていて、狙ってきたわけではありませんが、無料公開日と書いてありました。ここから細い階段通路を上って、灯台を目指します。
5分ほどで受付に到着しました。受付で灯台カード(ダムカードは知っていましたが、灯台もあるのですね)をいただき、記念スタンプを捺していると灯台参観記念スタンプ帳を勧められたので購入してみました。16ヶ所で北は青森、南は沖縄…。
受付を通り、灯台へ。白い灯台が万国旗で飾られ、青い空とのコントラストで鮮やかに見えました。当日は灯台にのぼり、さらにその上にあるレンズを磨く体験や説明を聴くことができ、天気も良く、太平洋を一望できました。
ちなみに、塩屋崎灯台の駐車場近くには美空ひばりのみだれ髪の碑があり、歌詞が刻まれています。


夕暮れ時

ようやく宮城県に入り、鳥の海PAに着いた頃には日も落ち始め、空気もひんやりしてきました。パーキングエリア名にもなっている鳥の海という汽水湖が近くのようでしたが、暗くなり始めたため、時間があったらと考えていた、仙台周辺の観光も含め、切り上げて、宿のある蔵王方面に向かうことに。


秋の夜空

西の空に日が沈み、空は深い青色に。雲もほぼなく、冷え込んできました。そのため、星がよく見えました。近くのスキー場では星空ツアーがあったようですが、開始時間に間に合うか旅程次第だったので、今回はセルフツアーで、蔵王大権現の大鳥居と、鳥居をくぐり、道を進んだところにある滝見台で撮影&鑑賞。三脚を持っていないため、地面に直置きの露光撮影。時間と場所柄、少し心細いくらいの貸しきり観賞会でした。一時間ほど観賞して、大鳥居の近くにあるActive Resorts 宮城蔵王(旧宮城蔵王ロイヤルホテル)に一泊。バイク用(空きがある場合)にスキーなどで使うドライルームが解放されていて、屋内に駐車することができました。


山の紅葉と遠刈田温泉

翌朝、少し遅めの出発。蔵王山には雪があり、道沿いの木々は程よく紅葉。滝見台と近くの紅葉台周辺で、滝や紅葉を見て、青根温泉を経由し再び遠刈田の街中に。

前日通った時は夜だったので、立ち寄りませんでしたが、街中には日帰り温泉施設や神社、商店が立ち並んでいます。前日、横を通ったときZao Booというハンバーガー店が気になったのですが、営業時間(11時OPEN)が合わず断念。刈田嶺神社にお参り行き、遠刈田を後にしました。


塩竃市内へ

三角の藁が並ぶ、稲刈り後の田んぼと蔵王山が望める平地を抜けて、村田ICから高速道路を通り、再び海を目指します。前日、日が暮れてしまい、切り上げた旅程の続き、東北道~仙台南部道路~仙台東部道路と通り、仙台港北ICで降り国道45号線を北上し、陸奥国一之宮の塩竈神社へ。塩竈神社は高台にあり、車の場合は駐車場から近いですが、徒歩での参拝には坂を登る必要があります。ひっそりとしていましたが、表参道は登り甲斐のある?一直線の長い階段が本殿に向かって延びています。当日は七五三で境内は混雑しており、とても賑やかでした。参拝、御朱印をいただき30分ほど滞在。塩釜駅に寄り道し、味のある駅舎の駅名サインを写真に収め、再び次の目的地を目指し、来た道を戻ります。


福島市内から米沢方面へ

昼過ぎ。仙台、牛タンなど食べたいものですが、時間の都合上、街には立ち寄らず、再び蔵王の山を右手に見て、高速道路を南下、福島飯坂ICで降り、峠駅を目指します。今回の旅の途中、一度も列車の写真を撮っていなかったので寄り道。福島交通飯坂線が近くを走っているので、途中で一枚。国道43号線を米沢方面へ向け走ります。

県境を越えてすぐ、国道から脇道へ。板谷駅を経由して県道232号線を西に、さらに標識に従い車のすれ違いが困難な落ち葉が散らばる波状路(路面状態があまり良くない)のような細い山道(力餅の看板が目印)を進み、開けた場所に出ました。


峠駅と峠の茶屋

駅舎と言うよりは車庫のような入口。板谷駅もそうでしたが、奥にプラットホームがあるようです。静まり返り、まるで神殿のようなパワースポット的な雰囲気。入口から50mほど進むと、観光案内の看板とお手洗い。そして、構内踏切の先に待合室がぽつんとあるホームがありました。山形新幹線は通過してしまうので、普通列車しか止まりません。本数も少ないので、列車が入線してくるところを見ることはできませんでした。

駅の見学を終え、遅い昼食。駅へ向かう際にあった看板の名物「峠の力餅」をいただきに駅前に茶屋へ。電車では本数も少なく不便なため、自分も含め車等で来る人たちが多いようです。店内でお雑煮いただき、お土産用に力餅を購入し峠駅を後にしました。


米沢市内へ

再び国道43号線に戻り、米沢方面へ。山を下り、米沢の街が見えてきました。最上川を渡り、最終目的地の上杉神社へ到着です。上杉謙信を祭神とする上杉神社は米沢城の跡にあり、本殿がお堀に囲まれています。一帯は公園になっており、市立博物館や物産店などがあり、観光客の他、近隣にお住まいの方の憩いの場にもなっているようです。参拝を終え、御朱印をいただき、上杉城史苑へ。店内には米沢織のコーナーや地酒、山形の名産品が揃っており、もちろん米沢牛もありました。こちらでお土産を調達、表に出た頃には日も暮れていました。長い帰路の前に腹ごしらえ。売店で米沢牛串焼ではなく、庶民的な玉こんにゃく串をいただきました。


帰路

行きは国道を利用しましたが、帰りは東北中央自動車道を利用し、。昨年開通した東北地方最長の栗子トンネルを抜け、再び福島へ。燃料の補給等、帰路の検討のため、郡山で下道を利用しました。

郡山(写真は駅前交差点付近)は晴れていましたが、東京方面は雨の模様。コンビニでルートを検討するものの、大きく降られることは無さそうなので、結局、東北自動車道に戻り、小雨が各所で舞う中、東京へと戻ってきました。約1000kmの旅程。11月は日が暮れるのが早いので、観光する時間が短くなってしまうのが残念ですが、紅葉や七五三で賑わう神社など、この時期にしか見ることのできない風景を見ることができて良かったです。


同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。

各施設の開場時間や料金など最新の情報は各ウェブページ等にてご確認ください。

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