2022年10月上旬。秋雨もなく、天気が比較的安定するとの予報で、秋の山道周遊へ。国道最高地点の碑を目指して群馬県と長野県を結ぶ国道292号線まで。国道292号線はその前後、白根山や志賀高原といった著名な観光地もあるため、群馬から長野(北信)へのルート、またその逆のルートとして、観光での利用の多い道でもあります。(補足のため過去の写真も掲載しています)
碓氷峠
天気は晴れ予報。東京から群馬までは高速道路を利用し、松井田妙義ICまで一気に移動します。気候も良く行楽シーズンだけあって交通量も多く、朝7時でも関越自動車道は渋滞。2時間ほど要し、国道18号線沿いのおぎのや横川店まで。東京でも「峠の釜めし」を食べることができますが、せっかく横川まで来たので現地で朝食として。まずは旧道経由(碓氷峠)で軽井沢での峠越えです。
絶好の行楽日和?のはずだったのに雨がポツポツ。山の天気は気まぐれです。幸い雨具を着込むほどではなさそうなので、旧道を観光しながら走ります。まずは峠越えの手前、碓氷湖に寄り道。柔軟剤のテレビCMで映り込んでいた赤い橋をどこかで見たことがあるなぁ、と思っていたらここでした。紅葉にはまだ早いようでしたが、緑色の景色、穏やかな水面に映る赤い橋、景色を見ながらの休憩スポットとしておすすめです。
そして、少し進んで廃線となった信越本線(横川~軽井沢)の旧線の橋として有名なめがね橋。今は遊歩道として整備されており、橋の上を歩いて渡ることができますが、駐車場(上りの場合、めがね橋を通り過ぎて少し先、左手)より数分歩いて、さらに階段(軽く登山のような)を登る必要があります。時間と体力に余裕がある場合はぜひ。
引き続き、旧道。つづら折りの峠道を登りきると現れるのが、県境看板と古めかしい石碑。碓氷峠修路碑と書かれており、過去にこの道を修繕した際の記念碑とのことで、文字も当時の文章のため、少々読みにくくもありますが、峠の最終カーブに道中の安全を見守るように鎮座しています。そして、県境看板。看板にルール的なものがあるのか否か知らないのですが、群馬と長野の県境を幾度か越えてきましたが、大きさ(アピール感)の格差が気になりました。
軽井沢~草津
軽井沢の駅前を通り過ぎ、中軽井沢交差点を右折し国道146号線へ。温泉や宿泊施設が左右に建ち並ぶ道を上りながら進むと高原地区、再び群馬県へ。その途中、白糸の滝入口交差点を道なりではなく、斜め左手に進むと浅間山を間近で見ることのできる鬼押ハイウェー方面に向かうことができます。
鬼押出し園駐車場からの浅間山(2014年撮影)
今回は道なり、国道146号線を続けて走りました。途中、道沿いにあった見晴らし台のような駐車場でひと休み。ここでは草津白根山をはじめとした山々が一望できます。山の頂辺りは雲がかかっているものの日差しもあり、この先、雨の心配はなさそうです。
国道145号線と交差し右折、左折。今回のメイン、国道292号線へと入ります。車で走ると音楽が聞こえるメロディーロード(バイクだと波状路…)を通って道の駅草津運動茶屋公園へ。草津の街中に入る前や山越え前にふらり立ち寄れる便利なスポットです。道の駅の前の道路を含む「日光~上田」間がロマンチック街道と称され、その理由が書かれている看板が設置されています。ここの食堂で遅めの昼食。群馬名物ひもかわうどんを注文し腹ごしらえ。国道最高地点を目指します。
草津~山ノ内
国道292号線は草津の街中、スキー場の脇を通り過ぎると、徐々に勾配がきつくなっていきます。よくここに道を通そうと思ったなくらいな険しい山肌に道が通っており、冬期は降雪のため通行止め、道路も雪に埋もれて一部がスキーのコースになります。
草津国際スキー場の時のコース(2015年撮影)
道路沿いの鉄柱がそれを物語っています。ただ、2018年の噴火の影響で、ロープウェイと山頂寄りのコースは廃止となってしまいました。その付近、途中で火山ガス地帯を抜けるため、道には駐停車禁止の文字が入っています。
山頂に近づくにつれて、霧か雲の中か?シールドに水滴が着くようになってきました。さらに寒い…。標高2000m超えとなると気温は一桁台になっている模様。防寒防雨対策が必要なようなので、無料開放されていた白根山頂駐車場に一時退避しました。
付近は噴火警戒レベル1となっており、湯釜周辺等が立ち入り禁止区域となっています(22年10月現在)。反対側の弓池は見学できるようだったので、上から眺めて、日没&天気が悪化する前に先を急ぎます。
国道最高地点までもう少し、再び走り出してひと丘越えたとたん雨。レインコートを着ていなかったら…。対策を施したものの、雨+寒さで手がかじかみます。そして、少し走ると碑の立つ最高地点が右手に。数台分の駐車スペースは埋まっており、空きのタイミングに滑り込むほかなさそうです。そのまま通り過ぎ、渋峠(県境付近)まで行きUターン。
再び草津方面に向けて走ると、峠に設置されている温度計が3℃を表示されていました。空いているスペースに停めて目的の国道最高地点に(過去写真を見直すと、以前来た時も夏でしたが雨…)。カメラ三脚を立てて、何かを狙っている人たちがいましたが、雲の中のようでガードレールの向こうは真っ白です。晴れていれば芳ヶ平湿地が一望できるようです。
過去に設置されていた看板(2014年撮影)
最高地点付近の国道標識(2014年撮影)
渋峠の案内看板(2014年撮影)
手がかじかむと、山を下るのに支障が生じるので、短い間でしたが、長野県側へ。峠付近はもやの中、前の車両との間隔が離れてしまうと、ホワイトアウトのように平衡感覚を失ってしまいそうでした。志賀高原付近までは雨でしたが、山ノ内は夕焼け空の晴。グローブや濡れてしまった装備を乾かすために、道の駅北信州やまのうちに立ち寄りました。
道の駅で17時をまわっていたため、スマホで予約できそうな宿泊施設を探してみましたが、近場ではダメでした…。以後、復路は国道18号線、上田菅平ICより佐久南ICまで自動車道を経由し、国道254号線、下仁田ICより再び自動車道にて。国道最高地点を目指す旅は終了です。
なお、掲載している情報は旅行当日(2022年10月)のもののため、ご覧いただいた時点では異なる場合がございます。ご旅行の参考とする場合(特に交通状況やイベント等)は事前に確認の上、検討をお願い致します。同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。
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※車道峠としては標高日本一(2365m)