20年11月。秋の熊本、鹿児島の旅。感染症予防によるルールおよび制約はあるものの、それに則り秋色の衣を羽織った九州、熊本、鹿児島の2泊3日。朝のうちにレンタカーで熊本から鹿児島へ移動し、時間の許す限りで薩摩半島を周遊します。朝は雨、天候は優れないものの、日中は雨も降らず、アクティビティ&景色ありの2日目です。
2日目(11月7日 土曜日)
お宿を出発し、国道57号線を熊本方面へ。熊本ICより、九州縦貫自動車道を鹿児島方面に。雨の中、最初の目的地、霧島市の和気神社に向かいます。鹿児島県内、横川ICで高速道路を降り、県道50号線、ひととき肥薩線と並走し、細い道を登っていくと到着です。
和気神社
広めの駐車場に車を止めて境内へ。入り口では大きな絵馬が出迎えてくれます。朝方、雨で湿った境内は深い落ち着いた色、参拝客もおらず境内は静まり返っていました。和気神社は和気清麻呂公が祀られており、猪が守護神とされているため、拝殿手前には珍しい、狛犬ならぬ狛猪が向かい合って並んでいます。
参拝後、境内をふらり。拝殿手前には坂本龍馬とお龍の日本最初の新婚旅行の地の碑が立っていました。また、白い猪が飼われており、お休み中でしたが、夢でも見ていたのでしょうか、目元が微笑んでいるように見えました。
参拝後、神社周辺も散策。一帯は公園となっており、和気清麻呂公の生誕の地、岡山県和気町の藤公園より寄贈された藤の木が園内に植えられて春の花の見ごろには藤まつりが開催されるそうです。
和気神社を出発し、溝辺鹿児島空港ICより再び九州縦貫自動車道で薩摩半島方面へ。
桜島SA
途中、少し早めのお昼休憩で桜島SAに。名称通り、晴れた日には桜島を望むことができるようですが、曇り空のため、残念ながら拝むことはできませんでした…。(以前一度、有村溶岩展望所側からは見ているので)ただ、鹿児島に足を運んだなら一見の価値ありです。
エリア内には顔出しパネルが複数…。コーナーのように並んでいるので、大人数でもOKのようです。鹿児島といえば西郷隆盛。上野公園の銅像の犬を連れたイメージですが、それ以外にも鹿児島にまつわる偉人たちが勢揃いです。
売店で揚饅頭とお団子を購入して腹ごしらえ、次の目的地、美山へ向けて出発です。
美山
鹿児島ICで、南九州自動車道の鹿児島区間(国道3号線)へ。美山ICで自動車道を降り、鹿児島県日置市にある、薩摩焼の産地として知られる美山に到着です。県道24号線沿いに陶磁器専門店が点在しており、坂を上がったところに陶芸体験のできる、美山陶遊館はあります。予約時間まで若干のウェイトがあったので、街中を散策です。
11月、秋の陽気と思っていましたが、雨が上がってからは気温は高め。桜島SAの軽食では物足りなかったので、街中にあった、カフェでアイスコーヒー&豆乳ドーナツで時間調整してから再び陶遊館へ。建物内には歴史展示や窯元の作品が展示、販売され、焼き物の町の中核的な施設となっており、体験施設が併設されています。時間になったのでいざ教室へ。
説明を受けてから、作りたいものを決めて形を作り始めます。ろくろの上に盛られた粘土を一定速度で回転させ、手を添えて粘土の形を整えていきます。簡単かな、と思っていたもののセンスがないようで…。必要以上に力が加わり、外側に広がると遠心力で楕円になってつぶれてしまいました。どうやら、手加減や水加減がとても重要なようです。辛うじて、茶碗と湯飲みを完成させてろくろから移してもらい、ネームを彫って体験終了。焼き上がりの色だけ選んで、以降の作業は陶遊館さん側でやっていただけて、宅配便での配送となるそうです。続きを託して、美山を出発です。
指宿駅
鹿児島市内は公共交通機関で巡れるので、車でないとなかなか行かない薩摩半島をぐるりと走っていきます。美山より西を目指し、国道270号線。南さつま市内を抜けて、南へ。カツオで有名な港町、指宿に15時過ぎての到着です。駅には最南端始発終着駅を示す看板等が並んでおり、2003年に沖縄のゆいレールが開業するまで日本最南端の始発・終着駅であったため、日本と本土が混在しているようです。
列車で到達していませんが…念願の枕崎駅。昔、先ほど通ってきた国道270号線と近いルートを鹿児島交通枕崎線(伊集院~枕崎)が繋ぎ、薩摩半島をぐるっと結ぶ鉄道網が存在していましたが、廃線後は国鉄(JR)単体の駅になってしまいました。駅舎は移転、リニューアルされたようで、1面1線の無人駅ですが、駅前広場が整備されていて、観光拠点になっています。
枕崎駅から稚内駅まで3099.5kmの鉄路(JRだけ、三セク、どのルートが分からない…)で結ばれているとのことで、鉄道好きのあこがれコースです。ただ、列車の本数や時間の関係で、鉄路で行くと日数がかかるそうな。駅に停車中のキハ47系に見送られ!?指宿方面へ先の出発です。
長崎鼻
国道226号線、指宿枕崎線と並走するように東へ。地図上、海に突き出すきれいな円錐形の山体をした開聞岳に沿うように進み、薩摩半島最南端の長崎鼻に到着です。鹿児島なのに長崎でなんで、鼻?と思っていましたが、鼻については海に突き出した岬地形のことを指すようで、長崎は…わからず。一帯の商店などは17時クローズのようで、ギリギリの到着。足早に巡ります。
まずは、龍宮神社。御祭神は豊玉姫命。何となく片瀬江ノ島駅を連想してしまうのは関東の人間だからでしょうか。一帯に浦島太郎伝説が伝わっているパワースポットです。お参りを済ませて、岬のほうへ。続いて、小さくてかわいい白い灯台。薩摩長崎鼻灯台へ。
長崎鼻が錦江湾の出入り口付近に位置するため、湾と東シナ海を航行する船舶への道しるべとして設置されたそうです。船のマスト(見張り台の付いた)のような形をしており、先端にライトがついています。龍宮神社が縁結びの神社であることからか、灯台の近くにはハート形のオブジェがあり、灯台と並んで映り込むことができる撮影スポットがありました。
遊歩道は海沿いまで続いており、晴れた日には屋久島も望めるようです。残念ながら、曇っていて見えませんでしたが、その代わりに開聞岳(薩摩富士)はバッチリ! …と思ったものの結局山頂はかくれんぼ。標高924mですが、雲は厚いようです。長崎鼻からの眺めは遮るものがなく桜島のように海に浮かぶ島のよう見えました。
浦島太郎に挨拶をして、駐車場へ、お土産店で龍宮神社の御朱印を頂けるようで、お願いしている間、ショッピング。限定焼酎と名物の鰹節を入手して、長崎鼻を出発です。
西大山駅
日も暮れ始め、辺りも暗くなり始める中、長崎鼻よりほど近くにあるJR西大山駅に立ち寄りました。先ほどの枕崎駅は「JR最南端始発終着駅」でしたが、西大山駅は「JR最南端の駅」です。1面1線の無人駅。駅前には黄色いポストが鎮座しており、ここから幸せを届けられるのですが、あいにくレターセットは持っておらず…。気持ちだけ投函しておきました。そして、ポストの背景にも映り込んでいますが、西大山駅からも開聞岳を望むことができます。
ホームには駅名表示のほか、JR最南端の駅を示す看板や説明があり、枕崎駅同様、観光スポットになっています。待たずして枕崎行きの列車が入線するようなので、見送ることに。開聞岳と列車を1枚の写真に収めることができました。
西大山駅を出る頃には日も落ち。近くに池田湖や砂むし温泉など、名所やアクティビティはいくつかあるのですが、立ち寄れそうな時間でなさそうなので、宿を目指して、いざ鹿児島市方面へ。先は少々長いので、途中道の駅で運転疲れを取るために停車。売店等は閉店後でしたが、展望台が設置されており、錦江湾とその対岸の明かりを眺めることができました。
そんな展望台に、少し前に見たポストと色違いのポストが2つ。ハートマークの桃色のポストと四葉のクローバーの緑色のポスト。西大山駅にあった黄色のポストと関連があるのかと思いつつ、一日に3色見ることができて、ちょっと幸せな気分になりました。
※西大山駅のポストわきにあった看板の「絆:黄色、愛:桃色、幸福:緑色」だとしたら「感謝:青色?」…青色はどこに?(ネットで調べても周辺になさそうなので、情報があれば)
海沿いの国道226号線を引き続き北上。産業道路(県道219号線、217号線)を経由し国道225号線。時間があれば夜の鹿児島観光と思ったものの、再び雨が降り出してきたため、車の中から市内を眺めて、中洲通り経由で鹿児島ICより、朝に通った、九州縦貫自動車道で隼人まで急ぎます。
隼人市内
加治木JCTで東九州自動車道へ。隼人東ICで降り、国道223号線。本日のお宿付近にようやく到着です。先にチェックインを済ませ、雨の降る中、街に繰り出します!とはいったものの、繁華街ではないので、国道沿いのお店で済ませることに。1日目と違ってご当地っぽいものを探したもののチェーン店が多かったので、賑わっていた居酒屋に。運転しているとお酒が飲めないので、お店での焼酎は格別です。1杯だけ、と思って頼んだら、自分で割るようで山ほど氷と水が出てきました。…申し訳ない。
久々の1日運転で酔いもまわるまわる。お腹がいっぱいになったところで、2日目の旅は終了。3日目は熊本戻るためを再び北上します。
20年11月8日(日曜日)に続く…
なお、掲載している情報は旅行当日(2020年11月)のもののため、ご覧いただいた時点では異なる場合がございます。ご旅行の参考とする場合(特に交通機関やイベント等)は事前に確認の上、検討をお願い致します。また、感染症の感染状況等により、行動の制限や対策が求められる場合はその指示に従い行動をお願いいたします。その上で、同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。
1日目(20年11月6日)熊本阿蘇、市内…秋の彩り、熊本、鹿児島の旅(1)へ
3日目(20年11月8日)鹿児島霧島、熊本阿蘇…秋の彩り、熊本、鹿児島の旅(3)へ
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