19年夏。潮風の四国、北播磨の旅。同年5月にも四国を訪ねましたが、逃してきた地域を巡るように再度、西日本へのぶらり旅。前日に四国を後にし、訪れた兵庫県小野市、台風とにらめっこしながらの旅は5日目。兵庫県小野市から東へ。関西圏を横切って信州経由、おまけの6日目東京まで。台風との鬼ごっこの最終回です。
5日目(8月14日)…兵庫県小野市#5~長野
6日目(8月15日)…長野~東京(おまけ)
5日目(8月14日 水曜日)
昨晩は大浴場でゆったり、朝は優雅?な食事。台風は着実に迫っているものの拍子抜けの好天。
記事のタイトルにも入れていて、ようやくですが、北播磨は今いる小野市と西脇市、三木市、加西市、加東市、多可町の5市1町からなる地域を指します。滞在時間が全旅程に比べ僅かですみません。四国気分を一旦置いて、せっかく移動距離、宿の手配上で訪れた場所なので、時間と天気の許す限り散策を。リサーチした近隣の情報を元に出発です。
粟生駅
兵庫県の南部、明石市の北側に位置する小野市。市内に加古川が流れ、その名を冠したJR加古川線も通っています。その加古川線の駅でさらに二路線が合流する大きそうな駅があるので、鉄分補給に朝一で向かってみました。県道23号線を加西方面へ、加古川を渡り、線路を越える前に左折し、街中…、細めの住宅街を抜けてひらけた場所に西洋風のおしゃれな駅舎がありました。
粟生(あお)駅はJR、神戸電鉄、北条鉄道の三路線が乗り入れているターミナル駅、お盆期間中の朝だからなのか、利用者の姿はなく静かな様子。タイミング良く、列車来ないかな、何て待ちぼうけ。入線する気配がなかったので、列車より先に出発することに…。
浄土寺
来た道を戻り、再び県道23号線。そして、75号線。田園風景を眺めながら、さほど時間はかからず、浄谷町にある浄土寺に到着です。
浄土寺は鎌倉時代に重源のよって建立された高野山真言宗の寺院で、静かな街中に、国宝が存在する、歴史好きだと穴場的なスポットかもしれません。参拝に先立って、裏山にある、江戸時代に作られたという、四国八十八箇所巡りができる道を進むことにしました。
昨日まで四国にいたので、ここにきて八十八箇所巡りをするとは思っていませんでしたが、現地ですべてをまわっていないので、結果的に補うような感じになりました。若干の起伏のある周回するルートですが、林の中を進んで行くため日陰もあり、適度な運動になります。…が、少々早歩きで進んだため、裏山を出た時には汗だく。浄土寺境内は日向が多いので、日陰を探しながら、ゆっくりと見てまわります。
境内には重要文化財の薬師堂をはじめ、県指定文化財開山堂や鐘楼などが立ち並んでいます。また、同じ敷地内に八幡神社が併設されており、三間社流造の本殿、割拝殿が特徴のようです。お寺を巡っている途中に神社の参拝、昔は神仏習合で普通だったのが、今では稀で、ちょっと違和感なのか新鮮なのか…。
最後に三途の川を渡り、極楽へ。国宝の浄土堂は大仏様の仏堂建物では国内唯一のもので、門では東大寺南大門が該当するそうです。堂内は撮影できないため、写真は建物外観のみですが、詳しくは小野市の観光ページに写真付きで紹介されています。堂内中央に阿弥陀三尊立像が立っており、後ろからのお姿も見ることができます。
堂内には自然の風が流れ、静寂に包まれた浄土堂。参拝後、御朱印を受け取り、浄土寺を出発です。
三木ホースランドパーク
国道175号線、三木小野ICを通り越し、おとなり三木市へ。左折し、道の駅みきを左手に、次に向かったのは丘のような地形に広がっている三木ホースランドパークです。
三木ホースランドパークは競技場や馬に関する施設のほか、キャンプ場や宿泊施設なども併設した馬事公苑で、乗馬体験などもできるようです。昔、別の場所で乗馬体験をしましたが、またがっているだけに見えるものの、全身運動。時間と体力があったら体験したかったですが、唐突ですし、まだまだ鉄の馬で東を目指さないといけないので…。でも、馬の背中からの景色は今一度経験してみたいものです。
駐車場隣の馬場。砂が敷かれていて、砂浴びするお馬さん。人でいうお風呂のような感覚だそうで、砂を浴びて虫などを落としているようです。なかなかダイナミックで、見た目はきれいになった感じ…、には見えませんが、どこかしらすがすがしい表情でカメラ目線で答えてくれました。
三木ホースランドパークをあとにし、再び国道175号線、三木小野ICより山陽自動車道で神戸北、大阪方面へ。風はあるものの、雨の気配は感じられず。
もう少し寄り道したい気持ちを抑えて高速を巡航していきました。
京都、大津、国道8号線
新名神高速道路経由、高槻JCTで名神高速道路へ。これまで順調だったものの、東へ進んで行き京都付近で、久々の昼間に渋滞の洗礼…。雨はないものの、渋滞の車列を抜けていくには暑いので、京都南ICで一般道へ、時間はあるので、ゆっくり街中を抜けていきます。鴨川を渡り、国道十条交差点を右に十条通り、稲荷山トンネルを抜け、山科方面へ(少々コンビニで軽食を挟んで)。国道1号線、東海道の逢坂山を越えて滋賀県に入ります。
栗東付近で国道8号線へ。ひんやりとした空気や湿った香りが漂ってきます。進行方向右手の名神高速道路側の山には怪しい雲がかかっており、どうやら雨が降っている模様。琵琶湖東側を北進し途中、新幹線との並進ポイント、米原の西円寺交差点を国道21号線岐阜方面にハンドルを切り、関ヶ原を越える手前で落ちてきました。雨です。
多少濡れても、走っていれば乾きそう。決して涼しい気温でないのと、遠目で所々日も差しているようなので、身を屈めて、関ヶ原を駆け抜けていきます。鉄砲玉や矢ではなく、雨を避けながら(…だいぶ当たってますが)昔の戦場を脱し、予定どおり濡れた服も乾かすことができました。
雨、虹
この先、雨具を着るか着るまいか。岐阜県内、雨雲レーダーによると一部雨の残る場所はあるものの、進路上で大きく降られることはなさそう。そんな情報を元に関ヶ原ICより再び名神高速道路へ。 そして、すぐに土砂降り…。
高速道路は牧田川沿いの山と山に挟まれた場所を通っているためか雨の降りやすい地形のようで、山の陰になって低い雲が雨雲レーダーに映らなかったのでしょう…。乾いたばかりの服もすぐにリセット、堪えきれず養老SAで雨宿り&雨具の準備になってしまいました。そのおかげか否か、岐阜県内ですが、伊勢名物の赤福が売られていたので、お土産に調達です。
雨具姿で、養老SAを出発して、東海環状自動車道(C3)へ大垣西IC(大野神戸ICまでで、先が未通…)で、先ほどまで走っていた国道21号線に再び戻ってきてしまいました。ここでは小雨程度となり、先では雨が降ったり止んだり、その中を再び濡れてしまった服をエンジンの排熱や走行中の風で乾かしながら東へ。
向かう先に青空が見えてきて、各務原の自衛隊基地を右手に、通り過ぎた先の県道17号線との交差点付近。まだゴールではないのですが、道の先にくっきりと現れた虹の二重ゲートをばっちりカメラに収めました。
虹のゲートをいつの間にか、くぐったか、くぐらなかったか。日も暮れ始め、鵜沼ICより坂祝バイパスを通って美濃加茂まで。この先、生乾きの服でこの先の高速道路を走り続け、風邪をひいてしまわないよう、困ったときのユニクロ(この旅2回目…)に立ち寄り、洋服を入手し着替えてから出発です。
国道41号線、美濃加茂ICより東海環状自動車道(国道475号線)で土岐方面へ。土岐JCTで中央自動車道(E19)に入り、ひたすら高速道路を道なりに途中、夜空に浮かぶ月を眺めながら、恵那山トンネルで長野県へ。
駒ヶ岳SAで京都山科ぶりの食事の後、続けて中央自動車道、岡谷JCTを長野方面へ、善光寺平に向けて走り、14日水曜日の旅は終了です。引き続き、おまけの6日目に。
6日目(8月15日 木曜日)
国道254号線
後は東京へ帰るだけ。局地的に台風の影響はあるものの天候は予想に反して晴れ。長野を出発し、上信越自動車道、中部横断自動車道で佐久を経由し、国道254号線、二輪乗り始めの頃を含め、過去何度か通ってきた内山トンネルを抜けて関東へ。
下仁田を通り抜けて、時間と天気のバランスを見ながら、引き続き国道254号線を走っていきます。
花火、雨
日も暮れ始め、またまた雲行きが怪しくなってきてしまいました…。最寄りのコンビニで休みがてら、雨具を着て東京方面を目指していきます。途中、寄居付近で花火を見ることができて、ラッキーと思ったものの、それが見えなくなった以降、本格的に降り始めてしまいました。
花園ICより関越自動車道に。シャワーのように打ち付ける雨粒を浴びたものの東京都に入るころには雨も上がり、今回の6日間におよぶ年号またぎ四国、北播磨の旅もおわり。一度訪れた場所、初めての場所。海や山。そして、台風との壮大な鬼ごっこ。日差しや急な土砂降りは堪えるものの、その分印象に残る旅でした。
おわり。次の旅路へ…
なお、掲載している情報は旅行当日(2019年8月)の情報のため、ご覧いただいた時点では異なる場合がございます。ご旅行の参考とする場合(特に交通機関やイベント等)は事前に確認の上、検討をお願い致します。
同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。
1日目(19年8月10日)東京~徳島…潮風の四国、北播磨の旅(1)へ
2日目(19年8月11日)徳島~日和佐…潮風の四国、北播磨の旅(2)へ
3日目(19年8月12日)日和佐~四万十市中村…潮風の四国、北播磨の旅(3)へ
4日目(19年8月13日)四万十市中村~小野市…潮風の四国、北播磨の旅(4)へ