犬吠埼灯台

旅のひとこま(犬吠埼灯台)

ホーム » 投稿ページ » 旅のひとこま(犬吠埼灯台)

千葉県銚子市。チーバくんの耳の先端。太平洋に突き出た犬吠埼。東京から100km以上、そこにある灯台が犬吠埼灯台です。参観灯台スタンプラリーきっかけで灯台目当で電車やバイクでふらっと立ち寄った時の旅のひとこまです。

銚子駅

銚子の街の玄関口、銚子駅前。港町の雰囲気は駅前ではあまり感じられませんが、駅前通り(県道37号線)を北に進むと利根川河口があり、海の香りが漂ってきます。銚子駅前には自転車に乗るチーバくんの像があり、ここ銚子が全長1487kmある「太平洋岸自転車道」の起点で、和歌山までの海沿いにルートが設定されているそうです。また、同じく駅前に「日本初の修学旅行到達の地」の碑があり、明治19年に東京師範学校の生徒が、徒歩と船で東京、銚子を往復した長途遠足が日本最初の修学旅行とさているそうです。

自転車に徒歩になかなかの距離だな、と思いつつ、犬吠埼まではぬれ煎餅で有名な銚子電鉄で向かうことに。銚子電鉄の銚子駅はJR駅構内でつながっており、独立した入口は無い変わった駅です。ホームには2000形電車が停車中で、一日乗車券を手に乗り込みます。


犬吠駅

銚子駅から8駅目。犬吠駅は一面一線の駅のわりには売店の併設された立派な駅舎で、外観はリゾート風な造りになっています。犬吠埼への玄関口になっており、駅を出て徒歩で東方向、県道254号線を進むと、灯台が見えてきました。途中、高浜虚子の句の碑がありました。


犬吠埼灯台

駅から500mほどで灯台周辺に到着です。一帯は水郷筑波国定公園に指定された地域内で、ぽつんとそれを示す看板があります。県道から逸れ、整備された道を進んで行くと、岬の先端、突き当りが犬吠埼灯台。青空だったらさぞ映えるであろう真っ白な姿、それを取り囲む同じく白い壁。通り雨でも来そうな若干雲の多い、不安定な空模様ですがその存在感は健在です。入り口脇にはまるで灯台のようなフォルムの白い郵便ポストが設置されており、ここに投函された手紙には景色印を押印して配達されるそうです。

犬吠埼灯台は国内16ある参観灯台のうちの一基。1874年11月15日、こちらも日本の灯台建築ではおなじみ、リチャード・ヘンリー・ブライトンの設計、監督のもと初点灯したレンガ造りの灯台です。国内5基ある第一等灯台の1つで、登れる灯台の中で光度が一番(第一等灯台の中では室戸岬灯台が光度No.1)だそうです。入口で参観料を支払い、いざ灯台へ!

名称参観時間休観日所要時間参観料
犬吠埼灯台8:30~17:00(3~9月)
8:30~16:00(1~2月)
30分程度300円

99段あるという螺旋階段をのぼり灯室まで。昼間は止まっていますが、頭上には大きな第一等フルネル式レンズの大迫力。頭上に注意しながら外へと出ると太平洋が一望できます。

はっきりと分かる弧を描いた水平線。青い海、空には少々雲が増えてきて、風も強くなってきました。陸側、岬周辺にはゴツゴツした岩場が多く、少し離れたところに砂浜が延びており、海岸線まで近づくことができます。

そんな特徴的な灯台周辺の地形ですが、ジオパークに認定されており、看板が設置されていました。現在は関東平野とつながっていますが、銚子付近は元々、押し上げられた白亜紀の古い地層が露出した孤島のような場所だったそうです。

地学の勉強にはもってこいの教材で、遊歩道が整備されており、積み重なった層を間近で見ることができます。また、現在は採掘されていないようですが、白亜紀の砂岩は銚子石として建材や砥石に用いられていたそうです。


夜の灯台

今回は千葉を周遊した後、犬吠埼が近いという理由で、なかなか見ることのできない夜の灯台に向かうとことに。まず、犬吠駅に立ち寄ってから灯台へ。以前、休日の昼間は賑わっていましたが、日も暮れると人の姿はなく…。少々滞在して灯台近くの駐車場へ。

灯台最寄りの売店は閉店後で閑散としていました。しかし、控えめにライトアップされた灯台周辺には人の姿がちらほら。灯台も参観時間終了後だったので、外からの見学になります。参観灯台へは昼間にしか訪れたことなく、点灯している灯台を見るのは初めて。ゆっくりとした速度で大きなレンズが回転しており、国内No.2の光度の光が海へ向けて消えていきます。

そんな犬吠埼灯台は1874年11月15日に初点灯してから、150周年となるそうで、横断幕が掲げられています。街の明かりと異なる、どことなく温かい灯台の光に癒されてました。

なお、掲載している情報は過去のもののため、ご覧いただいた時点では異なる場合がございます。ご旅行の参考とする場合(特に交通状況やイベント等)は事前に確認の上、検討をお願い致します。同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。

コメントを残す