25年3月上旬。今回の旅は参観灯台スタンプラリーをコンプリートするため、残り2ヶ所のうち一番遠い灯台、平安名埼灯台へ。気候はちょうど冬と春の間。東京は朝晩でなければコート不要となったもののジャケットは手放せない陽気。沖縄とはいえ、現地に降り立つまでの服装と現地の気候を考慮した服を携え、いざ空港へ。2泊3日の宮古島の旅です。
今回の記事の旅人(春の南国、宮古島の旅)
18年11月に訪れた塩屋埼灯台からスタートした、参観灯台巡りの中で、離島にあり、他の灯台より手軽に行くことのできない宮古島の平安名埼灯台。いつ行くか? そんな時、ANAのスーパーバリューセールが開催されることを知り、現地情報を調べもせず、開始とともにアクセスし、深夜粘って宮古島への往復チケットをゲット! その後、訪問時の旅程はどうしようと、灯台情報を調べてみると…
何ていうことでしょう(泣)
肝心の灯台が落雷による停電で10月から参観休止になっている模様。情報も少なく、復旧の正確なめどや現状も多くは分からず、X(Twitter)の投稿で把握する状況で、2月になっても分からないまま。灯台参観の可不可問わず宮古島に行くか、キャンセル料を払って今回は見送るかで悩んだ末、観光シーズン前には復旧するだろうと山を張り、計画を続行することにしました。オフシーズンのため、宿泊施設は比較的空いており、直前まで引っ張っても何処かしらに泊まれそうな感じ。そんな中、2月ももうすぐ終わりそうな頃になって、灯台参観が復活との投稿を発見。本来の目的で宮古島観光ができそうなので、それに合わせて宿泊施設、レンタカーを手配完了。後は当日の好天を願うばかりになりました。
そして、出発数日前、雪が降るほど冷え込みとなった関東地方。出発当日の朝にはその雪も溶け、朝晩に冷え込む程度。目的地、宮古島滞在中の天候といえば曇天の模様…。現地での手荷物が増えないよう、シャツの上にジャケット+インナーを外したコートでフレキシブルに対応できるようにし、東京の一桁気温では少ししんどいものの、レンタル自転車と電車で羽田空港へ向かいました。
羽田空港
予定通り、羽田空港駅に到着。有給休暇を取ったものの、1日目が金曜日なので急な連絡もあるかもしれない。そのため、これから南の島の灯台参観といった風貌ではない、PCなど仕事道具を背負ったビジネススタイルですが、普段の公共交通機関を使った旅行もほぼ同じスタイルなので、いつもと変わらず。朝早めの便でしたが、余裕を持って搭乗することができ、いざ宮古島に向けてテイクオフ!



今回搭乗の便はボーイング767-300。機内は平日朝一の便ですがほぼ満席です。往路は窓際席を確保できなかったので、3時間ほどのフライトを音楽を聴きながら、現地到着後のプランを考えたり、WiFi接続でメールチェックたりなどしながら、時より差し込む朝の日差しを受けてウトウト。思ったより退屈せずに着陸まで過ごすことができました。
宮古空港
飛行機は高度を下げ、揺れもなく滑走路に着陸。飛行機移動の際は手荷物のみの身軽な格好を心がけているので、通路が空いてから機外へ。コンパクトな空港は降機から出入り口までが近くて良い。曇り空のせいか、思っていたより過ごしやすい気候です。


空港の到着ロビーでレンタカー店までの送迎車を確認して、乗車後、1km程度の距離を移動。予約しておいたレンタカー店に到着し、手続きを済ませ、今回の旅の相棒、日産のノートで宮古島観光へ!一旦、伊良部島へ向け空港近くの道を走っていると、運転席メーター付近にオレンジ色のランプが灯っています…。
あれっ、スタートしてすぐ給油灯?
想定外の事態に困惑しつつも、お店に連絡して引き返すことに。Uターンで来た道を戻り、別の車種を案内され、乗り換えて再出発です。2台目の相棒はトヨタのライズ。伊良部島へ向けて再出発です。宮古島の西側にある伊良部島とは伊良部大橋でつながっており、全長3540mで無料で通行できる橋としては日本最長とのこと。県道252号線を道なりに進むと青い海が見え、スーッと通った白い伊良部大橋が眩しい!という景色を想像していましたが、生憎どんよりとした雲がかかっており、今にも雨が降ってきそうな感じです。時刻は正午少し過ぎ、橋を渡りきった正面にあった、いらぶ大橋海の駅に昼食とメールチェックのため入ります。
いらぶ大橋海の駅
道の駅的な施設(宮古島市内には道の駅が無い)は伊良部島上陸してすぐの丘陵地にあり、駐車場は段々畑のよう。車をとめて、施設の建物の2階にあった食堂へ。そんなにお腹も空いてはいなかったので、メニューの中でも軽めそうで、ご当地ものっぽい、宮古そばをオーダーしました。調べてみると、具材は豚肉とかまぼこがメインで麺の下に隠して提供されるとありましたが、バッチリ見えています。それは良しとして、現地の味を堪能中、レンタカー店から連絡が。どうやら、車を乗り換えた際に後部座席にコートを忘れてしまったようで…。戻るにも乗り換え時より距離があるので、後ほど引き取りに行く旨伝えて、伊良部島観光を続行することにしました。



メールチェックと返信を済ませ、食堂をあとに。外に出ると、空気に湿り気が、それに雲行きが怪しくなってきているように感じられました。降り出す前に近場の散策を。さらっとマップを見て、近くに展望台があるようなので、そこを目指します。
牧山展望台
伊良部島の外周、海沿いの道を反時計回りに走り、近くにあると思われる展望台へ。ナビをセットしなかったので、曲がるべきところを間違えて、遠回りしてしまった模様。サトウキビ畑の中に通る道を経由して付近を走ると、看板が見えてきました。
指示に従い、進んでいくと林の中に駐車場がありました。島の中でも標高のある位置に設置された展望台はサシバという鳥を模した形状になっているそうです。ただ、正面が海側のため、後頭部からだと、ぱっと見、分かりません。
ドローンとかがあれば…
尾っぽの部分が階段のようなので、そこをのぼって展望フロアへ。両翼のうち左手は緑に覆われた南の島の景色。右手側は先ほど渡ってきた伊良部大橋や宮古島本島を望むことができます。天気が良ければ、他の近接する島々も見えるようですが、パラパラと雨が降り出してしまったので、フロアをぐるっと周って早々に退散することに。




駐車場に戻って少し雨宿り。大きくは降らなさそうですが、この後も天気が不安定なようで、風などでメインの灯台見学が休止になったら一大事、今回の旅のメイン、平安名崎灯台へ向かうことにします。
伊良部大橋
再び伊良部大橋を渡って宮古島本島へ戻ります。行きはスルーした駐車スペースに立ち寄ると雨が降った後が。立派な橋名板というかモニュメントがあり、橋の説明看板も近くにありました。また、その近くには橋上でフラダンスを踊る人数、1509名というギネス記録に挑戦した記念碑がありました。






駐車場を出発し、空港近くのレンタカー店で忘れたコートを受け取ると、本島中央部を横断する県道78号線で東へ。野原越の交差点付近までは建物がありましたが、そこから先は急に田畑が広がる田園風景に。島内をほぼ横断、東平安名埼までは17kmと意外と距離があります。
平安名埼灯台
引き続き県道78号線。道なりに進み、福里交差点より国道390号線へと切り替わります。この国道390号線は島内唯一の国道で石垣島から沖縄本島までを結ぶ最も西にある国道で、海上も国道指定されているようですが、現在は旅客船の運行が無いようなので、実質陸路のみ。そんな最西端の国道を自分の運転で初走行!
島の東端、岬への入口付近で左折し、道なりに進むと東平安名崎公園の石造りの看板が右手に。そして、灯台少し手前まで進むと車止めが設置されていたので、近くに設置されていた公園の駐車場に入ります。
時刻は14時過ぎ。島の東側は風もほどほど、雨は降っておらず、無事見学できそうです。駐車場付近では野鳥がトコトコと歩いており、きれいな青色の鳥(イソヒヨドリのオスだそう)が愛嬌を振りまいていたので、つい見とれてしまいました。そして、近くにはメスの姿もありました。




車止めを越えて、灯台までの道の途中、左手に巨石が。それは、現地の民話として語り継がれてきた、悲恋伝説の舞台にあるマムヤの墓(市指定の史跡)とされています。そして、正面右手に見えてきました。初日ですが、今回の旅の目的、平安名埼灯台に到着です!




白い八角形の灯台は沖縄返還前の1967年3月に琉球政府により東平安名埼灯台として建設されたもので、赤と白の光を交互に発する少し変わったライトを持っています。1972年5月の本土復帰に伴って平安名埼灯台と名称が変更になったそうです。
はるばるやってきた南の島の灯台にいざ!
平安名埼灯台は灯台と受付(事務所)が一体となった構造。受付で参観料を支払い、ついでに現地でしか手に入らない限定の灯台ストラップを購入。そして、参観灯台スタンプラリー帳にも押印いただき灯台見学へ。比較的緩やかな螺旋階段をのぼっていきます。のぼりきったところにあるレンズ?が少し変わっていて、よく見かけるフレネルレンズではなく、白赤の明かりが交互に点灯するスポットライトのような感じです。





外にでると、天候のわりに見通しが良く、水平線もはっきりと分かります。風があるせいか、多少波が高いようで、白波が立っています。灯台からは細長い岬のかたちがはっきりと分かり、北側と南、東側では海の景色も異なっており、北側は浅瀬が広がっており、港の近くには小さな岩が海に浮かんでいるような不思議な景色。南、東側は深い青い海がずっと広がっている景色。天気が良ければ、きっと楽園のような景色でしょう。そんな想像をしながら、360度の大パノラマを堪能し、灯台を後にしました。
灯台の建物の周辺は歩道が整備されており、岬の先端まで歩いていくと、テーブル上の石碑があり、各都市までの距離が記されてました。また、道端には見た目パイナップルのような実のなった木が所々に生えており、調べてみるとアダンという木のようです。それ以外にも、あまり見かけない植物が岩肌に生えており、植物観賞をしながら、岬の端をぐるっとまわるように歩いて駐車場のほうへ。ついでに近くにあった港にちょっと寄ってから、車に戻りました。





目的の灯台参観を終え、さてどこへ?あてもなかったので、今回お世話になるお宿は平安名崎灯台から近いこともあり、早めにチェックインし、メールチェック等を済ませることにします。お宿はゴルフ場に併設されたコテージタイプで、チェックインはゴルフ場の建物で行い、車で建物へ移動する形式。決め手は灯台に近い&シーズン的なものと主要観光地からやや離れているためリーズナブルに利用できたこと。それに朝食付き、ジャグジー&プール付き(プールはオフシーズンで使用できませんが…)。また、時間は決まっているようですが、受付棟の大浴場も利用できるそうです。建物の前に車を横付けして、中に入ると一人ではもったいない広いリビングが。真ん中に置かれたテーブルにパソコンを置いてさっそくメールチェック、済ませておいた方が良さそうな仕事をこなして、17時前に車で街に繰り出すことにしました。
宮古島の繁華街へ
空港に着いたときにもらっておいた無料の観光案内マップをサラッと見て、島の繁華街とされる、平良周辺にハンバーガーのお店があるようなので、そこを目的地に。お酒は飲めませんが、観光を兼ねて、周辺を歩ければと思い、街の中心地の車が止められそうなコインパーキングの場所をあらかじめチェックし出発しました。位置的には島の反対側のため、ほぼ横断するような感じで、灯台へ向かう時に使った道を戻っていきます。夕食には少し早い感じですが、17時半過ぎ頃、駐車場に到着。
お目当てのお店は駐車場から空港寄りに1kmほどの場所にあり、繁華街からは少し離れています。県道190号線、小学校の横を通り、名のない交差点(文教通りとの交差点)を左折すると、左手の建物1階にお店はありました。お店の前の駐車スペース、あるのは分かっていましたが、空いてました(苦笑)。平日かつディナータイムには少し早い時間帯だったので、スムーズにカウンター席に。おすすめをオーダーし、しばし待つといい香りが漂ってきました。
ドーンと登場、ダグズ・バーガー!
セットで注文したので、目の前のプレート上にはポテト、それとアイスコーヒー。早速、バーガーを紙に包んでガブリつくと、ジューシーなお肉に味が口の中に広がります。ポテトはローズマリーの葉で香り付けされたガーリック風味のお洒落な味付けです(ローズマリーの葉がすぐに調達できるので試してみたくなりました)。ボリュームのあるバーガー、ポテトに舌鼓、一人なので滞在時間30分ほど、優雅な時間を過ごすことができました。



満腹満足でお店を出て、再び車をとめた繁華街まで。帰りは来た道とは別のルートを歩きます。県道78号線、宮古高校の横を通り、道なりに進んでいくと飲食店が立ち並ぶエリアで、ぱっと見、若者が多いように見受けられます。車でなければ、興味心で立ち寄ってみたいですが、今回は街ブラのみで。駐車場から車を出して街を抜ける頃には辺りは真っ暗に。


先ほどまでいた、島の西寄りはお店が充実していますが、東側に向かうにつれて、少なくなっていくのは灯台に向かう時に把握していたので、お宿に戻る途中、多分最後のお買物スポットであろう、A・COOP城辺店に立ち寄り。バイクではなく、車だと買ったものを運ぶのや運び方をに気を使わくていいので楽チンです。そんな、現地スーパーでの買い物は食品の価格や珍しい商品、お惣菜など、生活感が感じられ、意外と勉強になります。飲み切れるかは別として、ご当地っぽい飲み物のほか、一応軽食を調達しました。

そして、お宿に戻ってドリンクを冷蔵庫に陳列したところで本日の旅は終了。
1日目は半日程度であまり巡ることができませんでしたが、2日目は終日。車もあるので色々巡ってみようと思います。ということで、明日宮古島を満喫するために今日は早めの就寝。2日目も島から出られないので、宮古島とそれに繋がる島々を巡る旅の続きです。
なお、掲載している情報は旅行当日(2025年3月)のもののため、ご覧いただいた時点では異なる場合がございます。ご旅行の参考とする場合(特に交通機関やイベント等)は事前に確認の上、検討をお願い致します。同地域への旅行を検討されている場合の参考になれば幸いです。
2日目(25年3月8日)宮古島市…春の南国、宮古島の旅(2)